イレッサの真実☆光のわたし

先日、ニュースJAPANで放送された　“イレッサの真実” 

わたしのブログのコメントや、メールなど、たくさんの感想をお寄せいただきました。
わたしも放送をみましたが、ほとんどの部分で、これがイレッサの真実なんだ。そう思いました。

それ以上でもなく、それ以下でもない。ホントの真実だって。
患者にとってはごく当たり前の真実だけど・・・
そのことが１人でも多くの人に伝わった事。
それは、今もイレッサによって助けられているわたしにとっては、とても嬉しいことです。

 

今回、沢山の感想を頂いた中で、ある方からのメールに 
“前編はまさしく「光と影」を見た思いでした。”　と、そう書いてありました。

光と影・・・
私はまさしく　“光”　の立場なんですが・・・

わたしは今まで、イレッサの効果は絶対にある。そう思いながらも　
“光”　だからこそ、逆に　“影”　とされている原告側の人たちに対して遠慮している部分がありました。

だって、明らかにあちらが弱い立場にある。と思っていたから・・・

大袈裟に書いてしまえば、自分に効果があるのが、逆に申し訳なくて・・・
効果が出る以前に副作用が出てしまって、亡くなってしまった方達に恐縮してしまっていて。

実は、ずいぶん前からこの番組の取材をされていました。
あの震災の影響もあり、途中、中断されていたんですが、再度、改めて取材の申し入れがあった時

“わたしの考えは大きく変わった”　そう答えました。

それは、わたしの中から　“恐縮”　してしまっていていた部分の変化。
もちろんその気持ちはまだあるけれど、やっぱり　
“事実は事実なのだから、きちんとその事を伝えなくちゃ”　っていう気持ちに変わっていった事。

“事実は事実なのだから”　っていう、その気持ちは最初から持っていた事で
私が言いたい事には変わりは無いのですが、同じ事を話す時の、私の心の中での変化といったら良いのかな?・・・うまく説明出来なくて、分かりづらいですね・・・スミマセン＾＾；

 

前回のイレッサ訴訟の控訴審を傍聴した時に、原告側の弁護人が

『今、間質性肺炎などの副作用に注意しながらイレッサを使用しているとしたら、それは今まで多くの患者達が身をもって危険性を示してきたからで、その被害者達の屍の上で築かれたもの』

と言っていました。確かにそうなんだとは思います。

“育薬”　という言葉
初めて聞いた時には、その言葉の響き・・・無責任ともとれる言葉に反感を持ったこともあります。

だけど、この裁判を傍聴した後は　“育薬”　の大事さがわかりました。

　＊育薬　←ぽちっ

この言葉のみで今回の問題は解決は出来ない。とは思いますが
原告側の弁護士が言っていた言葉の矛盾

「今、間質性肺炎などの副作用に注意しながらイレッサを使用しているとしたら・・・」

では、どうして今もイレッサが使われているのか＝効果があるから
なんだということを、わかっている様にも聞こえました。

 

「イレッサ薬害被害者の会」のHPの中で、原告の近澤さんが書いていること
http://i250-higainokai.com/subpage4-katudouki11.html

"そんなに金が欲しいのか・このばかやろー"と罵声を浴びせて行く。
この番組のせいで、そんな人がいると書いてあります。

その人はこの番組をみて、こんな事しか思わなかったんでしょうか?
それも悲しい事だと思いました。

報道された事実を正しく受け止める。
たったこれだけの事なのに・・・正しく受け止めた方がいる中でこういった人たちもいる事。
・・・なんて難しい事なんだろう。そうも思いました。

 

イレッサの副作用によって奪われた命・・・

これからイレッサによってつながれていくだろう命・・・

両方とも重いです。

わたしは、前者（奪われた命）があることを、決して軽視している訳ではないですが
今まさに肺がんの治療をしている。これから肺がんになってしまい、治療を受けていく。
そういった患者たちの選択肢から、イレッサを奪う事になってはいけない。
そう思い、これからもイレッサの良い部分も悪い部分も公平に伝えていこう。そう思っています。

 

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タグ：イレッサの真実

コメント 12

nonさんの思いはよく伝わりましたよ。
私うまく言えませんが、ｲﾚｯｻだけでなく医療の進歩って、過去の沢山の人の犠牲の上に成り立っていると思っています。
裁判で言われた方の気持ちは分かりますが、その言葉でnonさんが後ろめたさを感じたり、恐縮したりする事はないと思いますよ・・
今、肺癌で闘っている方にとってはｲﾚｯｻが命綱になっている事は間違いのない事実だと思います。
効いている人もいつ耐性が出来てしまうのか、いつ副作用の間質性肺炎が起きてしまうのかと常に恐怖と背中合わせの中での治療を受けているのだから、下を向いたりせず、これは薬害ではないと堂々と胸を張って欲しいと思います。
私も以前ｲﾚｯｻの裁判を傍聴した事がありますが、はじめからｲﾚｯｻは悪ありきで進められた裁判に違和感を覚えたものです。
殆んどが原告側の傍聴人の中で冷たい視線を受けながらの傍聴でしたが、いい勉強ができたと思っています。
今回の放送を受け、色んな反響あるかとが思いますが、自分の考えを変える事なく自信を持って、これからも体に気を付けて治療に専念して下さいね。
いつまでも応援してますよ。
by ﾎﾜｲﾄﾀｲｶﾞｰ (2011-10-09 23:24) 

私はテレビを持たない観ない生活になって八年が過ぎました。
ですから、この番組は観ておりませんが、
報道は受け取り側次第で解釈が変わるものだと感じております。
しかし、番組制作者が意図を伝えるのではなく、
事実を伝えることに意識を持つと、こういうことになるのだと思います。
状況から何を受け取っていくのかも個人の選択なのですよね。

光の側でいることに罪悪感は持たなくていいと思います。
ここに罪の意識を持つというのは自分が生きててごめんなさいと言っているのと同じになってしまいます。
誰にも平等に生きる権利と死ぬ権利があるのです。
これからも楽しく生きること選択し続けてください。
そのことを応援いたしております。
by A・ラファエル (2011-10-10 11:39) 

2日間通して、丁寧に事実を伝えようという姿勢が伝わってきましたね。
今後、治療をされる方は医師任せにせず、しっかりと自分がどのような治療をしたいのか、どのように生きたいのかをしっかり考えるきっかけになるといいですね。
今後もどんどん新しい治療や薬が開発されるでしょうから、製薬会社・医師・患者・患者の家族、みんながしっかりとコミュニケーションをとって前に進んでいけたらいいですね。

そしてイレッサがまだまだNONさんに光をもたらしてくれますように！

by shiyoh (2011-10-10 15:17) 

NONさんのＴＶ見ました。第一印象　「ＮＯＮさんは素敵な人ですねー。」たまたま私は入院中でしたが、ダンナがメールで知らせてくれたのでしっかり見ました。
イレッサはよく効いてくれた人とっては大変ありがたい薬です。どんな抗がん剤だってリスクはある。注意深く、使うことによりリスクは減少
できるのですこれから使う人は躊躇しないで使って欲しいとあらためて思いました。
話は違いますが、毛糸のキャップの製作ボチボチ進んでいます。いま３年以上お世話になったイレッサに変えてアリムタ・シスプラチンの点滴入院しています。効いてくれれば有り難いのですが。。

by sumire (2011-10-10 15:35) 

NONさんの偽りの無いお気持ちよく伝わって来ました・・・色んな立場の方がいるのは事実ですね。今後、製薬会社は国も含めていいお薬を開発して苦しんでいる方達の力になって欲しいと思います。
by ちゃーちゃん (2011-10-11 13:02) 

NONさんの今の気持ち私にも伝わってきました。
前にも書きましたが今までイレッサに対する報道は、原告側の立場にだけ立った偏ったもので世間的には「恐ろしい薬」と思われていたと思います。がNONさんや私の母を始め、イレッサに救われている人が大勢いるのも事実です。イレッサがただ恐ろしい薬ではなく救われている命が沢山あるということを多くの人に知ってもらえたらと思いました。

話は変わりますが別の番組でドラッグラグの報道を見ました。
長く闘病しているとだんだん使える薬が限られてきてしまいますよね。
欧州では治験中の薬でも患者が望めば使える制度があるそうです。
もちろんリスクもありますが、そういう選択肢が増えるといいな～と
思います。日本の医療制度が、海外のいいところを積極的に取り入れて
発展することを望みます。
by sachi (2011-10-12 00:37) 

★ﾎﾜｲﾄﾀｲｶﾞｰさん
お返事、遅くなってしまってごめんなさい。
そして、ありがとうございます。
今の私は、しっかりと自分の考えをもっています。
ここに至るまでには、いろいろ揺れていましたが・・・
今は出来るだけ多くの患者さんに、副作用の事、効果の事
それをわかった上で、自分で判断して、そして使用するのかしないのか
決めて欲しい。そう思っています。
効果さえあれば私のように、5年たっても元気に生きられるのだから。
ﾎﾜｲﾄﾀｲｶﾞｰさんの応援を受けて、私もまだまだがんばりますね＾＾
by NON (2011-10-16 21:26) 

★A・ラファエルさん
お返事遅くなってしまってごめんなさい。
A・ラファエルさんさんが言う
＞番組制作者が意図を伝えるのではなく、
事実を伝えることに意識を持つと、こういうことになるのだと思います
その通りなんだと思います。
今回の番組は、正しく真実を伝えた。
イレッサを使っている当事者として、そうもいました。
それを受け取る個人の選択・・・
誤った選択をして、それをさも正しい捉え方なんだ。
そう思って欲しくは無いですね。

楽しく生きること。
私はこれからも楽しく生きて、自分の選択は間違いではない。
そう伝えていきたい。って思います。
by NON (2011-10-16 21:34) 

★shiyohさん
お返事遅くなってごめんなさい。
しようさんも知っている通り、めちゃバタバタしていました（笑）
きっと、どんな病気の治療もそうなんだとは思うけど
自分の命にかかわる病気の事は、最後は自分で責任をとる。
そんな覚悟が無ければ、治療していけないんだと思います。
そのためにも、治療にかかわっている人たちとのコミュニケーションは
絶対に必要なことなんですよね。

私はイレッサ君の光、まだまだあびて、元気にいきますよ～～
by NON (2011-10-16 21:42) 

★sumireさん
お返事遅くなってしまってごめんなさい。
そして、退院おめでとうございます。
今回は、かなり副作用が大変だったみたいだけど・・・
次は一部お薬を変えるのかな?
どちらにしても、効果は最大に!　応援していますよ!!
そしてそして、入院中にもかかわらず、TV見てくれてありがとうございます。
素敵な人?sumireさんにそう言ってもらえてうれしいです。
素直にその言葉、受け取っちゃいますね＾＾
そしてそして、そして、毛糸のキャップの製作もありがとうございます。
sumireさんのこころのこもったキャップ、きっとみんな喜んでくれると思います。
でも、体調をみながら、くれぐれもムリしないで下さいね＾＾
by NON (2011-10-16 21:50) 

★ちゃーちゃんさん
お返事遅くなってしまってごめんなさい。
そして、ありがとうございます。
きっと今も製薬会社の人たちは
いいお薬、効果のあるお薬を開発しようと努力はしているんでしょうが・・・
それを商品として一般の人たちに売っていくタイミング
その時期を計るのは、難しいんでしょうね・・・
早ければ未知の副作用が出るかも知れないし
遅ければ、救えるはずの命が消えてしまうかも知れないし
その辺の事、自分で見極めて決められるような患者
私も目指したいです。

by NON (2011-10-16 21:57) 

★sachiさん
お返事遅くなってしまってごめんなさい。
そして、私の気持ちわかってくれてありがとうございます。
イレッサの報道に関しては、私もsachiさんと一緒の考え。
どちらかに偏った報道だけではいけないと思います。
副作用の事、効果の事、双方をきちんと伝えたうえで
それを患者が判断する。それが正しい事だと思いました。

私もドラッグラグの報道みました。
＞治験中の薬でも患者が望めば使える制度
これが日本でも出来るようになるためには
やっぱり患者自身の勉強、それが不可欠なんだと思いました。
わかったつもりで使用して、思わぬ副作用がでて・・・
それを受け入れる覚悟してからじゃなくては使えない。
その辺をもう少し放送してくれれば良かったのにな・・・
なんて思ってしまいました。
by NON (2011-10-16 22:08)